CRIMSON/GANG's blog @America's Cup

「既存の選択肢にとらわれない方法を示す」を理念に活動するRowing Teamです。CEO:Yuki Kasatani

推薦図書(シングルスカラー向け)

インカレまで残り1週間を過ぎた。レース期間は時間的余裕があり、過ごし方もそれぞれだろう。久しぶりに見るOB・OGと話す人、ニコニコ動画Youtubeを観る人、漫画を読む人、モチベーションアップのための動画を観る人etc..。筆者もいろいろな過ごし方を試してみたが、やる気の出るスポーツ漫画を読むのが精神的に一番という結論に至った。少なくとも「闇金ウシジマくん」のような漫画は避けるべきだろう。(浮足立っている選手には読んで気持ちを落ち着ける効果があるかもしれないが)

 

さて、特に過ごし方に拘りの無い人は以下の本を読んでみては如何だろう。いずれも、オリンピックを目指したシングルスカラーの物語だ。割と有名なものなので既に読んだ事がある人も多いだろう。

  

 1.「スローカーブを、もう一球」

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

 

ノンフィクションのスポーツ小説の短編集である。その中にボートに関する話「たったひとりのオリンピック」 が収録されている。浪人した末に入学した大学で麻雀にハマり、漫然とした日々を過ごしていた大学生がとっさの思いつきでマイナースポーツのオリンピックを目指すというものだ。全くの初心者の状態から日本で敵無しになるまでに、主人公は自分個人のチーム「ザ・トールキング・クラブ」を創設して戦い抜く。ボートを優先するために職を転々とし、大学生でコースが混雑する時間帯を避けてトレーニングに励む日々。艇やオールを自分が良いと思うように改良し、周囲が薦める漕ぎのセオリーは聞かずに欧米で主流となっている漕法を参考にする等、自分で考えた方法でボートに打ち込んでいく。そんな風にボート一筋で取り組んだ主人公の結末は。。。

「たったひとりのオリンピック」以外にも素晴らしい話が収録されており、ページ数もあまり多くなく短編集でさくっと読めることから、是非とも読んでほしい一冊である。

 

2.「The Amateurs」

The Amateurs: The Story of Four Young Men and Their Quest for an Olympic Gold Medal

The Amateurs: The Story of Four Young Men and Their Quest for an Olympic Gold Medal

 

 こちらは洋書。邦題は「栄光と狂気」で日本語版も出版されている。題名にある通りボートはプロスポーツではないため、意識するかどうかはともなく、最終的な目標はアマチュアの祭典であるオリンピックである。その悪魔的な魅力に憑かれた男達の壮絶な物語だ。米国のシングルスカラー達のノンフィクション物語であり、スカラーの気持ちがリアルに描かれている。「エイトでオリンピックに優勝しても自分の力で勝ったとはいえないが、シングルスカルの優勝なら間違いなく自分の実力だ」という点は、シングルスカルで戦いたいと思った人なら一度は考えたことがあるのではないだろうか。

分量は多いものの、読む価値のある一冊だ。筆者はなかなか気が進まない英語の勉強に対して、本書はオアシス的位置づけで読んでいた。

 

漫画の「レガッタ 君といた永遠」も面白いのは確かだが、主人公の大沢が超絶過ぎて、ヒロインの操があまりにも節操無くて、やはり漫画というフィクションの要素が強い。もうちょっとリアルなボートの物語が読みたい人には上記2冊はもってこいだろう。